住宅ローンの繰り上げ返済!返済額を減らす返し方は?
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当ブログに寄せられた日頃の「家計に関する」ちょっとした疑問や質問にお答えします!
※その他免責事項をお読みください。
早速質問なんですが、住宅ローンの繰り上げ返済は年間10〜30万までとありました。
勉強不足で恐縮なのですが、なぜその額なのですか?
月々の返済額にそれほど変化がなさそうに思うのですが。
また、期間を短くすることにもチャレンジしたいとありましたが、それはどのような考えのもとチャレンジしたいとお考えですか?
月々の返済額と切り替えのタイミングとの関係なども教えてください。
我が家も住宅ローンを借りており参考にさせていただきたいと思っています。よろしくお願いします。
(あきの答え)
ご質問ありがとうございます。家計簿&家計管理アドバイザー、家計研究家のあきです。
ブログへのご訪問もありがとうございます。
「住宅ローンの繰り上げ返済」についてですね。
住宅ローンの返済方法は2種類あります。
「返済期間短縮型」と「返済額軽減型」です。
「返済期間短縮型」では
毎月の返済額は変えず、返済期間を短縮することができます。
「返済額軽減型」では
返済期間は変えず、毎月の返済額を減らすことができます。
利息の軽減効果が高いのは「返済期間短縮型」です。
したがって、住宅ローンの繰り上げ返済を行う場合は「返済期間短縮型」を選択する方が効果がありお得です。
ただし、住宅ローン控除などの関係もありますので、詳細については人それぞれになります。
さて、一般的には上記のように「返済期間短縮型」を選択するのが賢い住宅ローンの繰り上げ返済の方法です。
しかし、現在あき家では「返済額軽減型」を選択しています。
なぜか?というと、住宅ローンを組んだのがまだお金に対して意識の薄かった頃だったこともあり、わが家の住宅ローンは家計の中でも大きな割合を占める支出だからです。
今だったらこんなローンの組み方はしませんが、やはり若気の至りですね。
未だに支払い額の多さに苦労させられております。
特にひどいのはボーナスでの返済です。
月々の返済額もやや多めではありますが、まだ何とかなる範囲です。
しかし、ボーナスでの返済は非常に重いです。
お金を貯められなかった当時の私が「月にこれくらいなら払える。でもこの金額以上は払えないからあとは全額ボーナス払いにしてください!」と無謀な返済計画を立てたことがよく分かります…。
したがって、少しでも無謀な金額で組んでしまった返済額を適正なところまで減らしたいという気持ちがあります。
また、ボーナスでの返済があると、わが家が組んでいる住宅ローンの場合は「半年分の返済額」がなくては「返済期間短縮型」の繰り上げ返済ができない仕組みになっています。
例えば、毎月の返済額が7万円、ボーナスでの返済額が10万円だった場合。
期間短縮型の繰り上げ返済をしたいと思った場合は、
月の返済額7万円×6ヶ月分+10万円の52万円
が必要になります。
わが家の家計状況から言って、年間でそのような大金を繰り上げ返済に充てることは不可能です。
したがって、年間で10万円~30万円程度の返済を予定している現在のわが家が選択できる繰り上げ返済は「返済額軽減型」のみとなります。
上記の内容を踏まえ、より「返済額を減らす方法」で住宅ローンの繰り上げ返済を行うとしたら、わが家の場合はまず「家計を大きく圧迫しているボーナス払いでの返済を減らすこと」と私は考えました。
毎月支払っている分の返済額は、ボーナス払いよりも総返済額としては高くなります。
例えば、住宅ローンの総返済額3000万円の場合。
毎月返済 2500万円
ボーナス返済 500万円
というように、総返済額は圧倒的にボーナス返済の金額の方が少ないということの方が多いと思うのです。
また、ボーナス払いでの返済の場合、返済は年に2回。
35年ローンの場合は全部で70回です。
それに比べて毎月返済は年12回。
35年ローンの場合は420回です。
どちらを繰り上げた方が早く完済できるか、1回の返済額を減らすことができるかは一目瞭然ですよね。
そうです。ボーナス払いの方です。
例えば年間20万円を繰り上げ返済した場合。
利率にもよりますが毎月返済分に対して「返済額軽減型」で繰り上げ返済をしても月の返済額はせいぜい数百円程度しか変わりません。
年間にしても数千円。同額の返済を10年続けても月数千円~数万円程度の返済額軽減にしかなりません。
しかし、ボーナス払いの返済に対して「返済額軽減型」で繰り上げ返済をした場合。
ボーナス払いはもともとの返済額が少ないですし、返済の回数も少ないので、1回の返済額は毎月返済にあてるよりグンと減らすことができます。
利率にもよりますが、年間20万円も繰り上げ返済をすれば数千円の返済額の軽減が見込めます。10年間続けると年間数万円~数十万円返済額を減らすことができます。
同じ金額を繰り上げ返済するのに、毎月の返済にあてるかボーナスでの返済にあてるかによって年間支払い額の軽減効果は全く違ってしまうのですね。
したがって、わが家ではほぼ全額をボーナスでの返済分の繰り上げ返済に充てています。
でも、ちょっとだけ毎月の返済額も減ると嬉しいので、例えば10万円を繰り上げ返済する時は98000円をボーナス払い分、2000円を毎月返済分などちょっとだけ毎月返済分にも充てたりしています。
すでに何年も繰り上げ返済を行っているわが家では、ボーナス払いでの返済額はすでに数万円減額できています。
計画としては、ボーナス返済分をまず完済する。
次に期間短縮型で毎月の返済分の繰り上げ返済を行う。
このような順番で繰り上げ返済を行っていこうと考えています。
ボーナス返済に1回10万円を充てていたら、年間20万円。
それを完済できれば、年間20万円支払い額が減るということになりますので、大きな節約になります。
わが家の場合は、今と同じスピードで繰り上げ返済を行っていけば、長女が大学入学の頃には初めて住宅ローンを組んだ時よりボーナス払いでの負担額は半分以下(うまくいけば完済)になる予定です。
下の子ども達も成長し丁度学費がかかる頃ですから、その頃に年間10万円以上の節約ができるように計画できているのは心強いです(その他その頃には生命保険も一部満期予定なので、そちらと合わせて年間数十万円の返済額軽減になるよう計画してあります)。
それだけ住宅ローンの負担が重いなら、貯金額を減らしてもっと繰り上げ返済をすればいいじゃないの…
と思う方もいるかもしれませんが、私はそこには慎重です。
なぜなら団体信用生命保険というものがあるからです。
わが家では当時私が完全な専業主婦だったこともあり、全額夫の住宅ローンとなっておりますので、夫にもしものことがあった時は、全額支払いが免除されます。
もしこのようなもしもの時があった場合、繰り上げ返済はたくさんしていればしているほど損になります。
したがって、あまり多くの金額をつぎ込まないようにしています。
また人によってはたくさん返済すると住宅ローン控除の金額が減ってしまう場合もありますから、ご自分の場合はどうかという視点で計算することが大切です。住宅ローン控除があるはじめの10年は繰り上げ返済なしにしてその後一度に返済したほうがいいというケースもあります。
住宅ローンの繰り上げ返済は、期間短借型が一番お得と言われます。
ただ、ボーナス払いでの返済がある場合は、大きなお金を用意しないと期間短縮型の返済ができない場合があります。
その場合は、まずボーナス払いの分から返済することをオススメします。
質問者様はおそらくボーナス払いでの支払いがない賢いローンの組み方をされているのではないかな?と思います。
わが家の場合は、無知による若気の至りでひどいものなので、このような返済方法にしているということになります。
わが家の住宅ローンもまだまだたくさん残っておりますので、今後も返済を頑張って行きます!
合わせてご覧いただくと、理解が深まります!
このように、ブログ内のメールフォームなどからいただいたご質問にブログでお答えいたします。
あき:家計簿&家計管理アドバイザー。家計研究家。1000件以上の家計相談に回答。マネーライフプランナー資格所有。
家計簿、家計管理、節約術、貯金術などお金に関する執筆多数。NHK,フジテレビなどのテレビにも出演。掲載雑誌なども多数。
東京都在住。子ども3人5人家族の主婦。

おもな著書は以下の3冊。
「1日1行! 2年で350万貯めた あきのズボラ家計簿」
「年1回見直すだけ! ラクして貯まる! あきのズボラ家計管理」
「1日1行書くだけでお金が貯まる! 「ズボラ家計簿」練習帖 (講談社の実用BOOK)」
※その他免責事項をお読みください。
今回のご相談内容
早速質問なんですが、住宅ローンの繰り上げ返済は年間10〜30万までとありました。
勉強不足で恐縮なのですが、なぜその額なのですか?
月々の返済額にそれほど変化がなさそうに思うのですが。
また、期間を短くすることにもチャレンジしたいとありましたが、それはどのような考えのもとチャレンジしたいとお考えですか?
月々の返済額と切り替えのタイミングとの関係なども教えてください。
我が家も住宅ローンを借りており参考にさせていただきたいと思っています。よろしくお願いします。
(あきの答え)
ご質問ありがとうございます。家計簿&家計管理アドバイザー、家計研究家のあきです。
ブログへのご訪問もありがとうございます。
「住宅ローンの繰り上げ返済」についてですね。
住宅ローンの繰り上げ返済
住宅ローンの返済方法は2種類あります。
「返済期間短縮型」と「返済額軽減型」です。
「返済期間短縮型」では
毎月の返済額は変えず、返済期間を短縮することができます。
「返済額軽減型」では
返済期間は変えず、毎月の返済額を減らすことができます。
利息の軽減効果が高いのは「返済期間短縮型」です。
したがって、住宅ローンの繰り上げ返済を行う場合は「返済期間短縮型」を選択する方が効果がありお得です。
ただし、住宅ローン控除などの関係もありますので、詳細については人それぞれになります。
それでも返済額軽減型を選ぶ理由
さて、一般的には上記のように「返済期間短縮型」を選択するのが賢い住宅ローンの繰り上げ返済の方法です。
しかし、現在あき家では「返済額軽減型」を選択しています。
なぜか?というと、住宅ローンを組んだのがまだお金に対して意識の薄かった頃だったこともあり、わが家の住宅ローンは家計の中でも大きな割合を占める支出だからです。
今だったらこんなローンの組み方はしませんが、やはり若気の至りですね。
未だに支払い額の多さに苦労させられております。
特にひどいのはボーナスでの返済です。
月々の返済額もやや多めではありますが、まだ何とかなる範囲です。
しかし、ボーナスでの返済は非常に重いです。
お金を貯められなかった当時の私が「月にこれくらいなら払える。でもこの金額以上は払えないからあとは全額ボーナス払いにしてください!」と無謀な返済計画を立てたことがよく分かります…。
したがって、少しでも無謀な金額で組んでしまった返済額を適正なところまで減らしたいという気持ちがあります。
また、ボーナスでの返済があると、わが家が組んでいる住宅ローンの場合は「半年分の返済額」がなくては「返済期間短縮型」の繰り上げ返済ができない仕組みになっています。
例えば、毎月の返済額が7万円、ボーナスでの返済額が10万円だった場合。
期間短縮型の繰り上げ返済をしたいと思った場合は、
月の返済額7万円×6ヶ月分+10万円の52万円
が必要になります。
わが家の家計状況から言って、年間でそのような大金を繰り上げ返済に充てることは不可能です。
したがって、年間で10万円~30万円程度の返済を予定している現在のわが家が選択できる繰り上げ返済は「返済額軽減型」のみとなります。
返済額を減らしたい時
上記の内容を踏まえ、より「返済額を減らす方法」で住宅ローンの繰り上げ返済を行うとしたら、わが家の場合はまず「家計を大きく圧迫しているボーナス払いでの返済を減らすこと」と私は考えました。
毎月支払っている分の返済額は、ボーナス払いよりも総返済額としては高くなります。
例えば、住宅ローンの総返済額3000万円の場合。
毎月返済 2500万円
ボーナス返済 500万円
というように、総返済額は圧倒的にボーナス返済の金額の方が少ないということの方が多いと思うのです。
また、ボーナス払いでの返済の場合、返済は年に2回。
35年ローンの場合は全部で70回です。
それに比べて毎月返済は年12回。
35年ローンの場合は420回です。
どちらを繰り上げた方が早く完済できるか、1回の返済額を減らすことができるかは一目瞭然ですよね。
そうです。ボーナス払いの方です。
例えば年間20万円を繰り上げ返済した場合。
利率にもよりますが毎月返済分に対して「返済額軽減型」で繰り上げ返済をしても月の返済額はせいぜい数百円程度しか変わりません。
年間にしても数千円。同額の返済を10年続けても月数千円~数万円程度の返済額軽減にしかなりません。
しかし、ボーナス払いの返済に対して「返済額軽減型」で繰り上げ返済をした場合。
ボーナス払いはもともとの返済額が少ないですし、返済の回数も少ないので、1回の返済額は毎月返済にあてるよりグンと減らすことができます。
利率にもよりますが、年間20万円も繰り上げ返済をすれば数千円の返済額の軽減が見込めます。10年間続けると年間数万円~数十万円返済額を減らすことができます。
同じ金額を繰り上げ返済するのに、毎月の返済にあてるかボーナスでの返済にあてるかによって年間支払い額の軽減効果は全く違ってしまうのですね。
したがって、わが家ではほぼ全額をボーナスでの返済分の繰り上げ返済に充てています。
でも、ちょっとだけ毎月の返済額も減ると嬉しいので、例えば10万円を繰り上げ返済する時は98000円をボーナス払い分、2000円を毎月返済分などちょっとだけ毎月返済分にも充てたりしています。
すでに何年も繰り上げ返済を行っているわが家では、ボーナス払いでの返済額はすでに数万円減額できています。
計画としては、ボーナス返済分をまず完済する。
次に期間短縮型で毎月の返済分の繰り上げ返済を行う。
このような順番で繰り上げ返済を行っていこうと考えています。
ボーナス返済に1回10万円を充てていたら、年間20万円。
それを完済できれば、年間20万円支払い額が減るということになりますので、大きな節約になります。
わが家の場合は、今と同じスピードで繰り上げ返済を行っていけば、長女が大学入学の頃には初めて住宅ローンを組んだ時よりボーナス払いでの負担額は半分以下(うまくいけば完済)になる予定です。
下の子ども達も成長し丁度学費がかかる頃ですから、その頃に年間10万円以上の節約ができるように計画できているのは心強いです(その他その頃には生命保険も一部満期予定なので、そちらと合わせて年間数十万円の返済額軽減になるよう計画してあります)。
貯金を減らして返済すべき?
それだけ住宅ローンの負担が重いなら、貯金額を減らしてもっと繰り上げ返済をすればいいじゃないの…
と思う方もいるかもしれませんが、私はそこには慎重です。
なぜなら団体信用生命保険というものがあるからです。
わが家では当時私が完全な専業主婦だったこともあり、全額夫の住宅ローンとなっておりますので、夫にもしものことがあった時は、全額支払いが免除されます。
もしこのようなもしもの時があった場合、繰り上げ返済はたくさんしていればしているほど損になります。
したがって、あまり多くの金額をつぎ込まないようにしています。
また人によってはたくさん返済すると住宅ローン控除の金額が減ってしまう場合もありますから、ご自分の場合はどうかという視点で計算することが大切です。住宅ローン控除があるはじめの10年は繰り上げ返済なしにしてその後一度に返済したほうがいいというケースもあります。
まとめ
住宅ローンの繰り上げ返済は、期間短借型が一番お得と言われます。
ただ、ボーナス払いでの返済がある場合は、大きなお金を用意しないと期間短縮型の返済ができない場合があります。
その場合は、まずボーナス払いの分から返済することをオススメします。
質問者様はおそらくボーナス払いでの支払いがない賢いローンの組み方をされているのではないかな?と思います。
わが家の場合は、無知による若気の至りでひどいものなので、このような返済方法にしているということになります。
わが家の住宅ローンもまだまだたくさん残っておりますので、今後も返済を頑張って行きます!
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この記事を書いた人
あき:家計簿&家計管理アドバイザー。家計研究家。1000件以上の家計相談に回答。マネーライフプランナー資格所有。
家計簿、家計管理、節約術、貯金術などお金に関する執筆多数。NHK,フジテレビなどのテレビにも出演。掲載雑誌なども多数。
東京都在住。子ども3人5人家族の主婦。

おもな著書は以下の3冊。
「1日1行! 2年で350万貯めた あきのズボラ家計簿」
「年1回見直すだけ! ラクして貯まる! あきのズボラ家計管理」
「1日1行書くだけでお金が貯まる! 「ズボラ家計簿」練習帖 (講談社の実用BOOK)」
コメント
コメント一覧 (2)
住宅ローン、やはりくまきさんはきちんと考えて組まれていますね♡素晴らしいです!
わが家の場合は、本当に過去に戻って自分に教えてあげたい状況です(泣)
毎月の返済だけで金利も低いなら住宅ローン控除があるうちは無理して繰り上げ返済をしない方が得の場合もありますね。
ご自分の内容をよく照らし合わせて考えながら今後も選択されて行ってください^^応援しています!