家計の固定費の割合は?削れない「固定支出」が多すぎるのは要注意!
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家計の見直しのポイントになるのは、家計の中にどれくらいの「固定支出(固定費)」が存在するかを把握することです。
この「固定費」の割合は各家庭によりさまざまですが「固定費が多すぎる」家計は要注意。
ここでは家計簿&家計管理アドバイザーとして1000件以上の家計相談をお引き受けしてきた経験から、「家計の固定費の割合について調べる方法」と「家計の固定費の割合からできる家計診断の方法」を紹介します。
家計は「固定費」と「生活費(変動費)」の二つに分けて考えるのが一般的です。
ここに「特別費」を加え「固定費」「生活費(変動費)」「特別費」の3つで家計を考えるのが当方のオリジナルの考え方になります。
■参考:家計の見直しのポイントについては以下の記事で詳しく紹介しています。
今回はそのうち「固定費」について考えてみましょう。
家計の固定費には様々な支出があります。
■家計の固定費(例)
家賃
住宅ローン
固定資産税
管理費
生命保険
個人年金
学資保険
携帯電話
固定電話
インターネット
駐車場
駐輪場
車ローン
車保険
車税
NHK受信料
幼稚園
保育園
小、中、高、大学費
習い事
借金の返済
ウォーターサーバー
新聞
お掃除用具レンタル
通信教育
などなど
毎月支払いがあるものと、年に何回か支払い請求のあるもの(年払いの固定費)に分けて考えると分かりやすいですよ。
なお、年払いの固定費は「特別費」とも言うことができると私は考えます。
■参考:家計の固定費とは?については以下の記事で詳しく紹介しています。
■参考:特別費とは?については以下の記事で詳しく紹介しています。
上記のようにして「固定費」を書き出すと、家計の固定費の割合を計算することが出来ます。
例をあげて計算してみましょう。
■固定費計算(例)
住宅ローン 月8万3千円
管理費 月2万5千円
電気代 月6千円
ガス代 月6千円
水道 月4千円
生命保険 月7千円
携帯電話 月1万円
幼稚園 月1万円
小学校 月5千円
幼稚園・小学校教材費など
月3千円
習い事 月1万円
小遣い(夫婦)月5万円
合計 約22万円
はじめに毎月かかる固定費をだいたいで計算します。1円単位まで正確に把握する必要はありません。ざっくりと計算してみましょう。
月収の中の固定費の割合は以下のようにして求めます。
例えば月収が35万円、月の固定費が22万円なら以下のようになります。
22万円 ÷ 35万円 × 100 =62.85%
なお、こちらの月収に対する固定費の割合を調べる時には「年払いの固定費」は計算に入れる必要はありません。
年払いの固定費まで計算に入れると、おそらく多くの家庭で固定費の割合が高すぎるという計算結果になり、正常な診断結果が得られません。
上記のようにして計算すると、月収のうちの固定費の割合が求められます。
しかし、より精度の高い家計の見直しを行うのであれば「手取り年収のうちの固定費の割合」についても計算することをオススメします。
手取り年収の中の固定費の割合は以下のようにして求めます。
まずは年間でかかる固定費を計算します。
上記の例ですと、月の固定費は22万円×12ヵ月で264万円。
そこに、固定資産税など年払いの固定費が年間で30万円かかるとすると、年間の固定費は294万円になります。
手取り年収が600万円である場合は、以下のようになります。
294万円 ÷ 600万円 × 100 =49%
月収だけで計算した場合と、手取り年収で年払いの固定費まで計算に入れた場合では固定費の割合の計算結果は異なります。
手取り年収で計算した場合の方がより精度の高い計算結果となります。
■参考:手取り年間収入の計算方法については以下の記事で詳しく紹介しています。
上記のようにして家計の固定費を計算できると、家計の固定費を使って簡単な家計診断もすることができます。
使うのは「年間の手取り収入」と「年間の固定費」です。
年間の手取り収入から年間の固定費を引き、年間で使える「自由になるお金」を求めることで家計の状況を診断します。
計算例)年間手取り収入600万円、年間の固定費294万円の場合
600万円 - 294万円 = 306万円
残った年間306万円が「食費」「日用品」といった支出から「旅行」などのお楽しみや貯蓄などに配分できるお金ということになります。
気持ちだけで「今年は年間200万円貯めよう」などと目標を立てても、この自由になるお金が200万円以上なければどう頑張っても不可能な目標と判断できます。
自由になるお金が年間で100万円を切ってしまうような家計は要注意です。
自由になるお金が少ないので、いくら節約してもたいした金額のお金が貯まらないという家計のやりくりになります。
この「自由に使えるお金」は、どんなに少なくとも年間で120万円、出来れば200万円以上は最低限確保したいもの。
固定費の家計の割合の理想は50%以下。どれだけ多くても70%程度までにおさめたいものです。
不思議なことに家計の中の固定費の割合は、収入が多いほど多くなるという傾向があります。
収入が上がるとその分住宅費や習い事などの費用を上げてしまい、結局手元に残るお金は変わらない、というパターンになりやすいのです。
また、子供が大きくなるにつれて幼稚園が小学校、小学校が中学校と子供が成長するにつれて学費や習い事の費用が増えるなど、同じ世帯の同じ収入でも子どもの年齢によっても固定費の割合は変化します。
思うようにお金が貯めれない
生活が苦しい
という方ほど、収入に対する固定費の割合が高い傾向がありますので、できるだけ少ない割合で済ませられるよう工夫しましょう。
こちらの記事は自著である「ズボラ家計管理(講談社、実業之日本社)」に基づき作成されています。
■次の記事はこちらです。
・え?実は我が家って生活費貧乏だったの?!
■「自分でできる!家計診断の進め方」の一覧はこちら
この「固定費」の割合は各家庭によりさまざまですが「固定費が多すぎる」家計は要注意。
ここでは家計簿&家計管理アドバイザーとして1000件以上の家計相談をお引き受けしてきた経験から、「家計の固定費の割合について調べる方法」と「家計の固定費の割合からできる家計診断の方法」を紹介します。
家計の固定費とは?
家計は「固定費」と「生活費(変動費)」の二つに分けて考えるのが一般的です。
ここに「特別費」を加え「固定費」「生活費(変動費)」「特別費」の3つで家計を考えるのが当方のオリジナルの考え方になります。
■参考:家計の見直しのポイントについては以下の記事で詳しく紹介しています。
今回はそのうち「固定費」について考えてみましょう。
家計の固定費には様々な支出があります。
■家計の固定費(例)
家賃
住宅ローン
固定資産税
管理費
生命保険
個人年金
学資保険
携帯電話
固定電話
インターネット
駐車場
駐輪場
車ローン
車保険
車税
NHK受信料
幼稚園
保育園
小、中、高、大学費
習い事
借金の返済
ウォーターサーバー
新聞
お掃除用具レンタル
通信教育
などなど
毎月支払いがあるものと、年に何回か支払い請求のあるもの(年払いの固定費)に分けて考えると分かりやすいですよ。
なお、年払いの固定費は「特別費」とも言うことができると私は考えます。
■参考:家計の固定費とは?については以下の記事で詳しく紹介しています。
■参考:特別費とは?については以下の記事で詳しく紹介しています。
月収の中の家計の固定費の割合を計算してみよう!
上記のようにして「固定費」を書き出すと、家計の固定費の割合を計算することが出来ます。
例をあげて計算してみましょう。
■固定費計算(例)
住宅ローン 月8万3千円
管理費 月2万5千円
電気代 月6千円
ガス代 月6千円
水道 月4千円
生命保険 月7千円
携帯電話 月1万円
幼稚園 月1万円
小学校 月5千円
幼稚園・小学校教材費など
月3千円
習い事 月1万円
小遣い(夫婦)月5万円
合計 約22万円
はじめに毎月かかる固定費をだいたいで計算します。1円単位まで正確に把握する必要はありません。ざっくりと計算してみましょう。
月収の中の固定費の割合は以下のようにして求めます。
固定費の割合(月収)固定費 ÷ 月収 × 100
例えば月収が35万円、月の固定費が22万円なら以下のようになります。
22万円 ÷ 35万円 × 100 =62.85%
なお、こちらの月収に対する固定費の割合を調べる時には「年払いの固定費」は計算に入れる必要はありません。
年払いの固定費まで計算に入れると、おそらく多くの家庭で固定費の割合が高すぎるという計算結果になり、正常な診断結果が得られません。
手取り年収の中の家計の固定費の割合を計算してみよう!
上記のようにして計算すると、月収のうちの固定費の割合が求められます。
しかし、より精度の高い家計の見直しを行うのであれば「手取り年収のうちの固定費の割合」についても計算することをオススメします。
手取り年収の中の固定費の割合は以下のようにして求めます。
固定費の割合(手取り年収)固定費(年間) ÷ 手取り年収 × 100
まずは年間でかかる固定費を計算します。
上記の例ですと、月の固定費は22万円×12ヵ月で264万円。
そこに、固定資産税など年払いの固定費が年間で30万円かかるとすると、年間の固定費は294万円になります。
手取り年収が600万円である場合は、以下のようになります。
294万円 ÷ 600万円 × 100 =49%
月収だけで計算した場合と、手取り年収で年払いの固定費まで計算に入れた場合では固定費の割合の計算結果は異なります。
手取り年収で計算した場合の方がより精度の高い計算結果となります。
■参考:手取り年間収入の計算方法については以下の記事で詳しく紹介しています。
固定費を使って家計診断をしてみよう!
上記のようにして家計の固定費を計算できると、家計の固定費を使って簡単な家計診断もすることができます。
使うのは「年間の手取り収入」と「年間の固定費」です。
年間の手取り収入から年間の固定費を引き、年間で使える「自由になるお金」を求めることで家計の状況を診断します。
計算例)年間手取り収入600万円、年間の固定費294万円の場合
600万円 - 294万円 = 306万円
残った年間306万円が「食費」「日用品」といった支出から「旅行」などのお楽しみや貯蓄などに配分できるお金ということになります。
気持ちだけで「今年は年間200万円貯めよう」などと目標を立てても、この自由になるお金が200万円以上なければどう頑張っても不可能な目標と判断できます。
自由になるお金が年間で100万円を切ってしまうような家計は要注意です。
自由になるお金が少ないので、いくら節約してもたいした金額のお金が貯まらないという家計のやりくりになります。
この「自由に使えるお金」は、どんなに少なくとも年間で120万円、出来れば200万円以上は最低限確保したいもの。
固定費の家計の割合の理想は50%以下。どれだけ多くても70%程度までにおさめたいものです。
家計の固定費の割合に気を付けよう!
不思議なことに家計の中の固定費の割合は、収入が多いほど多くなるという傾向があります。
収入が上がるとその分住宅費や習い事などの費用を上げてしまい、結局手元に残るお金は変わらない、というパターンになりやすいのです。
また、子供が大きくなるにつれて幼稚園が小学校、小学校が中学校と子供が成長するにつれて学費や習い事の費用が増えるなど、同じ世帯の同じ収入でも子どもの年齢によっても固定費の割合は変化します。
思うようにお金が貯めれない
生活が苦しい
という方ほど、収入に対する固定費の割合が高い傾向がありますので、できるだけ少ない割合で済ませられるよう工夫しましょう。
お知らせ
こちらの記事は自著である「ズボラ家計管理(講談社、実業之日本社)」に基づき作成されています。
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・え?実は我が家って生活費貧乏だったの?!
■「自分でできる!家計診断の進め方」の一覧はこちら
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