育休中は節約した方がいい?それとも赤字と割り切る?
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こちらは、家計簿・家計管理アドバイザーが「家計管理の質問や疑問」にお答えするコーナーです。
※その他免責事項をお読みください。
以前家計診断していただきました。ありがとうございました。
数年経ちましたがそれなりに続けていけています。
今後についての相談です。
2人目を出産し、家計状況が変わったことで今後が不安になりました。
産休、育休の間は収入が減ることが分かっていたため貯蓄から生活費を補填しました。
でも、貯蓄は崩さない方が良いですよね?
一年間夫の給料と手当のみになるので貯蓄の目減りが起きてしまいます。
今回はそういうものと割り切るべきでしょうか?
ボーナス時に一気に溜めておく、ボーナス頼りにしていた特別費予算なんですが、ボーナスを当てにしていると減ったりしたときに困るし、節約して減らした方が良いですかね?
人数も増えて上の子はこれから食費等も一人前に必要になります。
収入をこれ以上増やす方法を探す方が得策ですか?
支離滅裂な文章になってすいません。助言いただけると嬉しいです。(あきの答え)
ご質問ありがとうございます。家計簿・家計管理アドバイザーのあきです。
「育休中の節約」についてですね。
育児休業中は妻の給料が減るため、「家計の収入が減ってしまい赤字」になってしまうことがありますよね。
このような育休中の家計はどのように考えればよいのでしょうか。とにかく節約して家計を赤字にしないことが大切なのでしょうか。それとも育休中の赤字はやむを得ないと割り切ってしまった方がよいのでしょうか。
今回は、家計簿・家計管理アドバイザーが「育休中の節約や赤字」についての対処法を紹介します。
私自身も3人の子供がいますので、子供を育てるのにお金がかかることはよく分かります。ここでは私自身の経験談も踏まえてご紹介いたしますね。
1.妻に関する支出を見直す
育児休業中は、就業中の時とは妻の支出の内容が変わる傾向があります。
今まで仕事で必要だったランチ代や仕事上のお付き合いにかかわる支出が育児休業中は少なくなったり、仕事上必要だったスーツなども一時的に必要なくなることも考えられます。
育児休業中で収入が減り赤字になってしまうなら、育児休業に合わせて妻に関する支出を見直すのもよいでしょう。
とはいえ、育児休業中は収入が減っている状況ですので、子供に関する支出も際限なく増やしすぎないように気を付ける必要があります。
子供に関する支出はあれも必要、これも必要と欲張りすぎてしまうと、青天井になりやすく、結果として大きな赤字になってしまうことがあります。
大きな支出は育児休業あけに予定するなど、調整できる支出は調整してもよいでしょう。
育児休業に伴い生活スタイルが変わりやすい妻の支出や子供の支出の支出を調整しても赤字なら、家族に関する支出も積極的に見直しましょう。
育児休業中は夫の小遣いの金額を一時的に見直したり、家族で外出するための費用を減らすなど、我慢できる支出はできるだけ減らすことで赤字を乗り越えましょう。
育児休業中は、生活スタイルの変化により減らしやすい支出もありますが、一通り支出を見直しても収入減少の影響の方が大きく、節約だけでは赤字を埋められない場合もあります。
そのような場合は、一時的に貯蓄を崩して赤字を埋めるのもやむを得ません。
質問者様も産休、育休中の収入減少に合わせて貯蓄を崩して対応されているようです。
1年間貯蓄を崩す生活を続けることで、貯蓄が目減りしてしまうことを心配されているようですね。
もちろん、上記のような育休中にできる節約を取り入れて、できるだけ赤字を少なくすることで貯蓄を減らさずに対応できれば安心です。
しかし、一通り節約できるところは節約した上で、それでも赤字になってしまうなら、産休、育休中に貯蓄が多少目減りしてしまうことはやむを得ないと考えても良いのではないでしょうか。
小さなお子さんが生まれたばかりで、育児だけでも大変な時期ですから、節約まで頑張りすぎてしまうと精神的に大きなストレスになることも考えられます。
また、特別費についてもボーナスを当てにしない方法にした方がよいかということですが、もちろんできるならそれにこしたことはありません。
ボーナスは業績に左右されるものですから、できるだけ当てにせず、貯蓄ができれば安心です。
しかし、多くのご家庭では、それが理想と分かってはいてもボーナスまで見込まなくては支出が賄えない場合が多いのです。
お子さんが大きくなればなるほど、支出はますます増えていくのは確実です。
文部科学省の「平成30年度の子供の学習費調査」によれば、公立中学校の学習費の総額は488,397円。公立の高等学校(全日制)の学習費の総額は457,380円です。
つまり、お子さんが公立の中学校に通うようになると赤ちゃんの時よりも平均して月40699円支出が増えることになります。さらにお子さんが公立の高等学校(全日制)に通うようになると、赤ちゃんの時よりも平均して月38115円支出が増えるということです。
お子さんが2人いて、上の子が公立高等学校(全日制)、下の子が公立中学校に通う年齢差なら平均して月78814円支出が増えることになります。上記の学習費には習い事や塾などの費用も含まれますので、お子さんにどのような教育を受けさせたいかというご希望により多少の差はありますが、決して安い金額ではありません。
さらに、こちらは学習費だけの増加分であり、加えて食費や日用品費や通信費やお子さん自身の小遣いも増えることが想定されますので、お子さんが2人いれば月10万円ほど今より支出が増えることも想定しておかなくてはなりません。
私立を希望するならさらに支出は増えます。
その上、お子さんが大学に通うなら大学の費用も別途必要になり、私立大学に通うお子さんと高校生のお子さんの2人なら、年間200万円以上、月にして17万円ほどお子さんの学費が増えることも充分想定される範囲なのです。
つまり、お子さんが赤ちゃんの頃には年間100万円、200万円といったまとまった額の貯蓄ができていた人でも、お子さんが大学生になる頃には赤字家計に転落する可能性が十分にあるということなのです。
月10万円以上節約できるほど支出が多い場合は、今後も積極的に節約された方がよろしいかと思いますが、お子さんの成長に合わせて収入が増やせるような仕組みを考えておけばさらに安心です。
節約には限界がありますので、限界を超えた節約術を身に着けることに時間を割くより、より多くの収入を得るために勉強をした方が得策なのではないでしょうか。
特に小さなお子さんが生まれたばかりのご家庭では、ご夫婦ともにお若いことが多いので、これから収入が上がるチャンスが見込めることも多々あります。
節約と貯金のバランスを考えた行動をお子さんが小さいころから引き続き心がけましょう。
※その他免責事項をお読みください。
今回のご相談内容
以前家計診断していただきました。ありがとうございました。
数年経ちましたがそれなりに続けていけています。
今後についての相談です。
2人目を出産し、家計状況が変わったことで今後が不安になりました。
産休、育休の間は収入が減ることが分かっていたため貯蓄から生活費を補填しました。
でも、貯蓄は崩さない方が良いですよね?
一年間夫の給料と手当のみになるので貯蓄の目減りが起きてしまいます。
今回はそういうものと割り切るべきでしょうか?
ボーナス時に一気に溜めておく、ボーナス頼りにしていた特別費予算なんですが、ボーナスを当てにしていると減ったりしたときに困るし、節約して減らした方が良いですかね?
人数も増えて上の子はこれから食費等も一人前に必要になります。
収入をこれ以上増やす方法を探す方が得策ですか?
支離滅裂な文章になってすいません。助言いただけると嬉しいです。
ご質問ありがとうございます。家計簿・家計管理アドバイザーのあきです。
「育休中の節約」についてですね。
育休中の節約
育児休業中は妻の給料が減るため、「家計の収入が減ってしまい赤字」になってしまうことがありますよね。
このような育休中の家計はどのように考えればよいのでしょうか。とにかく節約して家計を赤字にしないことが大切なのでしょうか。それとも育休中の赤字はやむを得ないと割り切ってしまった方がよいのでしょうか。
今回は、家計簿・家計管理アドバイザーが「育休中の節約や赤字」についての対処法を紹介します。
私自身も3人の子供がいますので、子供を育てるのにお金がかかることはよく分かります。ここでは私自身の経験談も踏まえてご紹介いたしますね。
育休中の節約
「育休中の節約」としては以下のような方法が考えられると私は考えます。- 妻に関する支出を見直す
- 子供に関する支出を見直す
- 家族に関する支出を見直す
1.妻に関する支出を見直す
育児休業中は、就業中の時とは妻の支出の内容が変わる傾向があります。今まで仕事で必要だったランチ代や仕事上のお付き合いにかかわる支出が育児休業中は少なくなったり、仕事上必要だったスーツなども一時的に必要なくなることも考えられます。
育児休業中で収入が減り赤字になってしまうなら、育児休業に合わせて妻に関する支出を見直すのもよいでしょう。
2.子供に関する支出を見直す
育児休業中は、妻に関する支出は就業中よりも少なくなる傾向がありますが、出産に関する費用や子供に関する支出は増加する傾向があります。とはいえ、育児休業中は収入が減っている状況ですので、子供に関する支出も際限なく増やしすぎないように気を付ける必要があります。
子供に関する支出はあれも必要、これも必要と欲張りすぎてしまうと、青天井になりやすく、結果として大きな赤字になってしまうことがあります。
大きな支出は育児休業あけに予定するなど、調整できる支出は調整してもよいでしょう。
3.家族に関する支出を見直す
3つめに見直したいのは家族に関する支出です。育児休業に伴い生活スタイルが変わりやすい妻の支出や子供の支出の支出を調整しても赤字なら、家族に関する支出も積極的に見直しましょう。
育児休業中は夫の小遣いの金額を一時的に見直したり、家族で外出するための費用を減らすなど、我慢できる支出はできるだけ減らすことで赤字を乗り越えましょう。
育休中の貯金
育児休業中は、生活スタイルの変化により減らしやすい支出もありますが、一通り支出を見直しても収入減少の影響の方が大きく、節約だけでは赤字を埋められない場合もあります。
そのような場合は、一時的に貯蓄を崩して赤字を埋めるのもやむを得ません。
産休、育休の間は収入が減ることが分かっていたため貯蓄から生活費を補填しました。
でも、貯蓄は崩さない方が良いですよね?
一年間夫の給料と手当のみになるので貯蓄の目減りが起きてしまいます。
今回はそういうものと割り切るべきでしょうか?
ボーナス時に一気に溜めておく、ボーナス頼りにしていた特別費予算なんですが、ボーナスを当てにしていると減ったりしたときに困るし、節約して減らした方が良いですかね?
質問者様も産休、育休中の収入減少に合わせて貯蓄を崩して対応されているようです。
1年間貯蓄を崩す生活を続けることで、貯蓄が目減りしてしまうことを心配されているようですね。
もちろん、上記のような育休中にできる節約を取り入れて、できるだけ赤字を少なくすることで貯蓄を減らさずに対応できれば安心です。
しかし、一通り節約できるところは節約した上で、それでも赤字になってしまうなら、産休、育休中に貯蓄が多少目減りしてしまうことはやむを得ないと考えても良いのではないでしょうか。
小さなお子さんが生まれたばかりで、育児だけでも大変な時期ですから、節約まで頑張りすぎてしまうと精神的に大きなストレスになることも考えられます。
また、特別費についてもボーナスを当てにしない方法にした方がよいかということですが、もちろんできるならそれにこしたことはありません。
ボーナスは業績に左右されるものですから、できるだけ当てにせず、貯蓄ができれば安心です。
しかし、多くのご家庭では、それが理想と分かってはいてもボーナスまで見込まなくては支出が賄えない場合が多いのです。
お子さんが大きくなればなるほど、支出はますます増えていくのは確実です。
文部科学省の「平成30年度の子供の学習費調査」によれば、公立中学校の学習費の総額は488,397円。公立の高等学校(全日制)の学習費の総額は457,380円です。
つまり、お子さんが公立の中学校に通うようになると赤ちゃんの時よりも平均して月40699円支出が増えることになります。さらにお子さんが公立の高等学校(全日制)に通うようになると、赤ちゃんの時よりも平均して月38115円支出が増えるということです。
お子さんが2人いて、上の子が公立高等学校(全日制)、下の子が公立中学校に通う年齢差なら平均して月78814円支出が増えることになります。上記の学習費には習い事や塾などの費用も含まれますので、お子さんにどのような教育を受けさせたいかというご希望により多少の差はありますが、決して安い金額ではありません。
さらに、こちらは学習費だけの増加分であり、加えて食費や日用品費や通信費やお子さん自身の小遣いも増えることが想定されますので、お子さんが2人いれば月10万円ほど今より支出が増えることも想定しておかなくてはなりません。
私立を希望するならさらに支出は増えます。
その上、お子さんが大学に通うなら大学の費用も別途必要になり、私立大学に通うお子さんと高校生のお子さんの2人なら、年間200万円以上、月にして17万円ほどお子さんの学費が増えることも充分想定される範囲なのです。
つまり、お子さんが赤ちゃんの頃には年間100万円、200万円といったまとまった額の貯蓄ができていた人でも、お子さんが大学生になる頃には赤字家計に転落する可能性が十分にあるということなのです。
月10万円以上節約できるほど支出が多い場合は、今後も積極的に節約された方がよろしいかと思いますが、お子さんの成長に合わせて収入が増やせるような仕組みを考えておけばさらに安心です。
節約には限界がありますので、限界を超えた節約術を身に着けることに時間を割くより、より多くの収入を得るために勉強をした方が得策なのではないでしょうか。
特に小さなお子さんが生まれたばかりのご家庭では、ご夫婦ともにお若いことが多いので、これから収入が上がるチャンスが見込めることも多々あります。
節約と貯金のバランスを考えた行動をお子さんが小さいころから引き続き心がけましょう。
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コメント
コメント一覧 (2)
自分の考え方と近くてホッとしました。
学校に行くようになると今よりも7万円以上も増えるとなっていたのでそこはゾッとしてます。やっぱり節約ですね…。ちょっと緩んでいたので引き締め直したいと思います。
お子さんが大きくなると、びっくりするほどお金がかかるようになります。
ただ、だからと言って貯金一辺倒になるとお子さんとの思い出作りにお金を使うことができなくなります。
是非全体的なバランスを見て取り組まれてくださいね。
またいつでもご利用ください!楽しみにお待ちしています。