1年間でいくら貯金してるのが理想?【ズボラ主婦の家計簿見直し術】
-
- カテゴリ:
- 家計診断のやり方
家計簿をつけていない場合でも実践できる!家計診断
あなたの年間収入に対し、本来ならば一体いくら貯金しているのが理想でしょうか?
理想の貯金額を知ることで、今の貯金額が多いのか少ないのかを判断することが出来ます。
家計簿&家計管理アドバイザーとしてこれまで1000件以上のご相談をお引き受けしてまいりましたが、貯金上手な方ほど理想の貯金額以上の貯金ができています。
ここでは「手取り年収に対する理想の年間貯金額」について紹介します。
なお、こちらの記事は書籍(ズボラ家計簿(ベストセラーズ))にも納められています。
理想の貯金額はいくらか知ってますか?
理想の貯金額を知るために、まず知らなくてはならないのは「手取り年収」です。
月収ではなく、年収で計算することが理想の貯金額を計算するポイントです。
なぜなら、月収だけで考えてしまうと、ボーナス月の貯金額の計算が難しくなり、手当などについての計算についても混乱が生じます。
そのような混乱をあらかじめ防ぐために、まずは年間の手取り収入を計算しましょう。
■参考:手取り収入の計算方法については以下の記事で詳しく紹介しています。
https://kakeibo.kosodate-info.com/archives/420
理想の貯金額を計算しよう!
長い間貯められなかった時期を経てわが家の家計を振り返ってみた場合、
また家計簿&家計管理アドバイザーとして1000件以上の家計相談をお引き受けしてきた経験から、
無理なく貯められる金額は年間収入の1割~2割程度と考えています。
年間収入が200万円の場合は、20万円~40万円。
年間収入が300万円の場合は、30万円~60万円。
年間収入が400万円の場合は、40万円~80万円。
年間収入が500万円の場合は、50万円~100万円。
年間収入が600万円の場合は、60万円~120万円。
年間収入が700万円の場合は、70万円~140万円。
※年間収入とは、給料だけでなく、児童手当や助成金など様々な公的に支給されるお金などすべてを含んだ金額で構いません。
※税込みではなく手取りの年間収入で計算しましょう。
※できれば「現金」だけでこの金額が達成できるのが理想ですが、「貯蓄性のある生命保険」などの支払い額が大きい場合は、「貯蓄性のある保険」など「貯蓄」も含めて考えて構いません。
もし仮に、あなたの年間収入が500万円だったとしたら、理想の貯金額は年間50万円~100万円です。
もし仮に、あなたの年間収入が700万円だったとしたら、理想の貯金額は年間70万円~140万円です。
1年間でこの理想の貯金額より多くの貯金が出来ていれば、まずまずの「節約が出来ている」と判断し、それよりも少なければ「年間の貯金額が少なめ」と判断します。
もちろん人によっては、年間収入の3割、4割、5割を貯金に回せている方もいますが、
「収入が高い」
「世帯構成人数が少ない」
「住宅が極端に安いなど特殊な条件を満たしている」
「同居していて食費などがかからない」
「両親から援助がある」
「子どもがいないまたは子どもがまだ小さい」
など特殊な条件を満たしている場合が多く、全体で見るとかなりのレアケースです。
私は今までに1000件以上の家計相談にお答えしてきましたが、子どもがまだ小さい世帯の方は「うちは家計簿をつけていなくても、手取り年間収入の4割を貯金に回せてます」など、簡単に貯金ができるので油断している方も多いです。
しかし、だからといってどんぶり勘定を繰り返しているうちに子どもが大きくなり、下の子も生まれ、そこに「習い事」「学費」などがかかるようになると、「あれ?前は貯金出来ていたはずなのに、全然貯金できなくなってきた…」と気づくと困窮し、どんぶり勘定ではお金を貯めることが年々難しくなるというケースが多いです。
どんぶり勘定でも年間100万円以上貯金出来ていた方が、時間とともに厳しい赤字生活に転落してしまうのです。
そのため、理想の貯金額は、その年だけの結果だけでなく、長い目でみることが大切になってきます。
理想の貯金額の注意点
ここで注意してほしいのが、
そうか、じゃあ我が家の場合は、頑張れば年間140万円は貯金できそうだから、
残りの560万円で生活しよう!
年間収入(700万円) - 貯金(140万円) = 生活費(560万円)
実際にこの式で生活費を計算することを推奨する方もいるようですが、安易に貯金額を設定するのは家計管理初心者にはあまりオススメできません。
ある程度家計のことが分かっている方がこの計算式を使うのは有効ですが、まだ家計のことがよく分からない方がこの計算式に手を出しても、いったん貯金としてお金を預けても結局崩して何も残らないということになりがちだからです。
あくまでこの金額で生活できればこれくらいの貯金が出来るといいよね、という理想の話です。
もちろん、頑張れば収入の3割、4割・・・と貯金を増やすことは可能です。
いきなり節約マインドに切り替えて生活しても、多くの場合は、極限まで切り詰めた生活というのは長くは続きませんし、だんだんつらくなってきます。
ひとまず、収入に対する「理想の貯金額はいくらか?」という金額だけ頭の片隅においておきます。
もしもこの「理想の貯金額」よりも年間の貯金額が少なかったら、
「一体何が原因で貯金ができていないのか」考えてみましょう。
また、もしも年間貯金額が多かったら
「さらに貯金がふやせる可能性はないか」考えてみましょう。
この時、決して「多分〇〇が原因だろう」などと根拠のない推論をしないことが、節約を成功させることができるかどうかのポイントになります。
自分でできる家計診断では、ここから「現実に実現可能な貯金額はいくらか?」を地道に計算していきます。
そのような計算をするための土台として、
1年間の収入がいくらか?
その収入に対していくら貯金ができるのが理想なのか?
をしっかり把握することが大切だと考えています。
最後にここで確認のため1つ質問です。
Q1.あなたの年間収入に対する理想の年間貯金額はいくらですか?
この質問にさらっと答えられるようになったら、次は過去1年間でどれだけの貯金が実際にできていたかを確認してみましょう。
お知らせ
・こちらの記事は書籍「ズボラ家計簿(ベストセラーズ)」に収められました。
・日刊ゲンダイ(新聞)に掲載されました。
関連記事
↓次の記事はこちらです。
・実際の年間貯金額って知ってますか?